
「普通の人間は戦争を望んでいない。それは当たり前のことだ」「しかし、民衆を指導者の命令に従わせることは可能だ…。国民に『お前たちは攻撃されるぞ、攻撃されつつあるぞ』と言えばよい」▼「それでも抵抗する平和主義者には、『お前たちは愛国心に欠ける非国民だ』と非難するだけでよい。他には何もする必要がない」▼第一次大戦後の1922年、ナチ党に入党。国家元帥、ヒトラーの後継者と言われたナチス・ドイツ空軍司令官、ヘルマン・ゲーリングがニュルンベルグ戦犯裁判で述べたことばである▼このような危険に日常的にさらされているがゆえに、私たちは権力者が私たちにどのようにつけ込もう、仕掛けようとしているか、いつも見極めなければならない。時の権力者を容認し、時に熱狂的に後押しする人たちはどうだろう▼国家や権力者の横暴や狡猾さ、責任を追及するのは当然のことだが、そういう者たちに権力を与えてしまった私たちの責任もまた、問われている。(直)
