
沖縄県民の民意を踏みにじり、国の「代執行」から1年4カ月。辺野古・大浦湾では、軟弱地盤改良の砂ぐい打ち込み(サンドコンパクション)船6隻が作業している。大浦湾には連日、大量の砕石や海砂が投げ込まれ、鋼管矢板や砂杭が撃ち込まれている。護岸工事から8年、ヘリ基地反対協議会の海上カヌーチーム「辺野古ぶるー」海上大行動が、4月25日に行われ参加してきた。
平和丸など抗議船6隻とカヌー31艇に、新基地建設に反対する市民50人が乗り込んだ。7時30分にテント村に集合し、班分けとミーティング。8時15分過ぎに、松田ヌ浜から大浦湾に向かって出発した。作業区域ではオイルフェンスが張られ、海上保安庁のGB(硬質ゴムボート)が警備するなか、抗議集会を開いた。
「地方自治を踏みにじる代執行は認めない」「美ら海こわすな!」「戦争準備反対!」とシュプレヒコール上げた。「また、また、また。繰り返される米兵による性暴力を弾劾する。怒りしかない」「南西諸島のミサイル基地化、戦争準備は許せない」「物価高騰、米や野菜が値上がり。大変な時に新基地建設に湯水のごとく税金を使うのか」「政権交代を実現しよう!」などの発言があった。
集会後、大浦湾での作業に抗議するカヌー隊、16艇がオイルフェンスを乗り越えサンドコンパクション船に向って進んだ。GBに乗り込んでいる海保隊員が、次々にカヌーを拘束する。もっと、もっと多くのカヌー、仲間がいればと思う。
続発する米兵性暴力事件
4月23日、米海兵隊員による性暴力事件が今年3月に起きたことがわかった。被害者は、米軍基地で働く成人女性。米兵は助けに入った別の女性に暴行し、負傷させた。24日、那覇市・県民広場で性暴力事件に抗議するスタンディグ行動が行われた。参加した女性は、「女性蔑視だけでなく、日本人、沖縄県民に対する差別であり、差別感覚なのだろう」と話していた。米軍基地で働く女性は「襲われないかという恐怖と、常に隣り合わせだった」と言う。
日本政府、米軍関係者は再発防止と言っているが、「私たちは、どこまでも蔑視されている」と怒りをあらわにした。
「4・28」から73年
沖縄が日本の施政権から切り離された、1952年サンフランシスコ講和条約発効から28日で73年。沖縄はいまも米軍統治下に置かれ、米軍による土地の強制収用や事件・事故が相次いできた。いまも沖縄で起こっていることは、何も変わらない。2013年、当時の安倍首相は4月28日を「主権回復の日」として祝った。
4月27日の朝日新聞の世論調査によると、「日本外交は米国の意向にどう対応?」という問いに、「なるべく従った方がいい」24%、「なるべく自立した方がいい」68%」だ。また、「いざという場合、米国は本気で日本を守ってくれるか」という問いに、「本気で守ってくれる」15%、「そうは思わない」77%」という結果が出ている。今一度、私たちは米国との関係、日本(本土)と沖縄の関係について考える必要がある。「平和にYES!米軍基地にNO!自衛隊基地にNО!」の声を上げよう。(庄)
