韓国オプティカルハイテックは、韓国慶尚北道亀尾(クミ)市でLG、サムソン、アップルに納品するLCD偏光フィルムなどを生産する工場である。ゴミ取り「コロコロ」を発売する日東電工(本社大阪)の子会社だ。
広大な工場敷地を亀尾市から50年間無償貸与され、所得税減免等の優遇措置を受け18年間で7兆7千ウォンの売上を築いてきた。2022年に工場が火災で全焼し、再建に充分な保険金を手にしたにもかかわらず、会社は清算を発表。208名中、191名が退職、組合員17名(民主労組)が雇用継続を求めたが、認めず。平沢(ピョンテク)の別子会社に代替生産させ、30名を新規雇用したが、7名の組合員が雇用継続を求めるが、採用せず争議が続く。

不当労働行為は明白
会社は、組合員に対し多額の損賠請求や、個人資産の差押え等の組合破壊攻撃を行い、日東電工本社は3年間、話合いひとつ行おうとしない。日東電工による組合嫌悪の偽装閉鎖、不当労働行為は明白である。
おおさかユニオンネットワークと全国の仲間は、韓国サンケン争議、韓国ワイパー争議に引き続き、オプティカルハイテック闘争支援を日韓連帯として継続している。6月20日、日東電工株主総会に5名の遠征隊(パク・チョンヘさん、ソ・ヒョスクさん2名は、530日にわたるクミ工場での「決死空中籠城中」で、1名体調崩したと報告があった)と連帯し、支援約70名が、本社のある梅田グラン・フロントの前に結集し、株主総会闘争を行った。
100%資本出資の親会社である日東電工は、韓国3工場の「使用者」であることは明らかにも拘らず、団交拒否の強行姿勢を崩そうとしていない。亀尾市長も「雇用継続がベスト」と仲介の労を取っているのに、無視を決め込んでいる。
チェ・ヒョンファン支会長(分会長)は、株主として会場に向かったが、日東電工は株主であることを認めつつも、「議決権行使書」の名前が証券会社名であると言う。証券会社からの書類と残高証明を示し、本人証明をつきつけても会場に入れないという卑劣・不当な対応に終始した。

日本の労働者の課題
大勢の通行人が通る中、抗議のリレートーク、シュプレヒコールで2時間の抗議闘争を終えた。オプティカル労組はユニオンネットワークに加入し、現在大阪府労委闘争に立ち上がっている。「韓国は日本の植民地じゃないぞ!」と仲間たち…。
オプティカル闘争は、日韓の国際問題でもある。日本のグローバル企業が、今なお植民地主義的経営を行っている。そんな企業の存在を許している日本の労働者の問題、課題でもある。日韓連帯をかけ、全力で支援する。(啓)