
ジェノサイドに抗議する
ジャーナリストの川上泰徳氏が、「2023年10月7日以降、ガザで虐殺されたジャーナリストは247人。2003年から8年間のイラク戦争で殺害された4倍以上になる。多くは、戦闘現場ではなく報道を終え自宅や取材用テント、事務所に戻ったところで殺害されている」と報告している(『世界』10月号)。
重信房子さん『ガザ虐殺を怒る日々』には、イスラエル軍がガザ攻撃で使用しているAI兵器システム「ラベンダー」や、「パパはどこ?」について記載があった。
AIも投入される殺人
「ラベンダー」とは、ハマスやイスラム聖戦の工作員・戦闘員3万7千人の暗殺指令を組み込んだAI兵器システムのこと。個々の人物について数百、数千の特徴から「1から100まで」の危険評価を行い、例えば数カ月ごとに携帯番号を変更する、頻繁に住居を変えるなどをチェック、評価し、爆撃指令に連動させるシステムだ。
「パパはどこ?」は、活動家が夜に家に戻ったところを、家族とも家を空爆、攻撃する指令を行うシステムである。戦闘員1人につき、子ども・家族含め平均10名は殺戮できると計算する。活動家だけでなく、子どもを家族ともども殺害することを明確に目的とした兵器システムであり、その命名の残虐性にぞっとする。
それが真の解決にならないとわかっていても、また真の黒幕がアメリカであることがわかっていても、あまりの無力感にネタニヤフの頭上にミサイルが撃ち込まれることを願ってしまう。

世論は「戦争終結」
一方で川上氏は、①パレスチナ政策調査研究センターの世論調査では、「戦争終結のためのハマスの武装解除」の是非について、ガザでは「反対」が64%、「賛成」が33%だったこと(同じ調査で「ハマス支持」は33%なのに)、②ガザ保健省下の36病院すべてが攻撃・破壊されたが、うち19病院は修復されて機能し、民間防衛隊はいまなお崩壊したビルでの人命救助を必死で続けていること、③ネタニヤフの「ガザ市制圧」の閣議決定に対し、軍参謀総長ら軍幹部が懸念を示したこと、④イスラエル国内の世論調査では3分の2が「戦争終結」を求め、8月にはテルアビブで30~40万人の「戦争終結による人質解放」のデモが続いていること。(イスラエルの人口は950万人)、⑤イスラエル軍が新たに6万人の予備役召集をかけるが、出頭するのは50%(イスラエルは男女共に徴兵制)と減りつづけているという報道、⑥ハマスのカッサーム軍団の現在の戦闘員数は、「越境攻撃」前とほぼ同じ4万人(イスラエル軍集計)。これまで1~2万人が殺害されたと推計されているが、戦闘員がつぎつぎ補充されていることを示しているなどが報告されている。
最愛の子どもや、母や父、家族、恋人、友人たちを無残な姿で殺されたパレスチナの人々が、次々と戦闘に決起する姿や、必死で同胞を救助する姿。その思いを想像するに、無念・怒り・誇りに胸が詰まる。世界の人々とともにジェノサイドに抗議し、声をあげたい。(啓)
