現在、全国各地の自衛隊基地で軍備の拡張が急速に進んでいる。防衛省は今年度中に熊本の陸上自衛隊健軍(けんぐん)駐屯地に敵基地攻撃能力を持つ長射程ミサイルを配備すると発表した。2027年度までに各地の陸海空自衛隊に順次配備する計画だ。また海上自衛隊は保有するイージス艦8隻に米国製巡航ミサイル「トマホーク」の発射機能を付加するための改修を行っている。
防衛省は長射程ミサイルの量産に伴って全国で130棟もの弾薬庫を増設しようとしている。最大規模となるのが、14棟が増設される陸自祝園(ほうその)分屯地(京都府精華町)だ。ここは関西学術文化研究都市の中にあり、周辺には住宅地、大学、研究施設、国会図書館が建ち並ぶ。10月19日、祝園分屯地から南へ2キロの「けいはんな記念公園」でミサイル弾薬庫増設に反対する全国集会が開かれ、2700人が参加した。
精華町で子育てをしている女性は、「この地域は研究と教育、自然が調和した貴重な場所。ミサイル弾薬庫のある軍事施設は有事の際に真っ先に攻撃対象となることは明らか。守るべき国とは家族や子どもたちが暮らす日常そのもの、つまり人こそが国だ。だから、住民から上がっている声を無視したまますすめてほしくない。未来の子どもたちに、あの時、大人がちゃんと考えてくれたと思ってもらえるように、今、この場で声を上げたい」と訴えた。(深田)