
今年2026年1月は、国が代執行による辺野古、大浦湾側の工事に着工してから1年となる。1月10日、この日は土曜日だったが、海上では埋立て工事の阻止行動が続けられた。太陽が射し、海は比較的穏やかだった。
少し奥を見ると、砂杭を打ち込むための「長い煙突のようなもの」を載せたサンドコンパクション船が5、6隻、心をかきむしる異様な、場違いな存在として目に入ってきた。すると、拡声器の音が聞こえてきた。フロートに沿って走る抗議船のすぐ後ろを海保の船なのであろう、なにやら喚きながら追いかけている。抗議船が向かうフロートの先には、空のカヌーらしきものが2艇見えた。
カヌーは作業船へ向かう
カヌーの数が少ないのは、きょうもフロートを越え作業船へ向かうものの、海保のゴムボ―トに拘束され、現場から遠く離れた浜までゆっくり「時間をかけ」連れ戻されているからだろう。つらい、厳しいたたかいの跡である。海上では、まいにち毎日、行なわれている。
カヌーとは比較にならない強大な作業船…。作業船にとっては、抗議のカヌーは「蝶の羽ばたき」にすぎないであろう。だが、「バタフライ エフェクト」…。小さな蝶の羽ばたきが、いろいろな作用の連鎖で地球のどこかで大きな結果を生み出すという行動と理論だ。この辺野古・大浦湾、カヌーのひと漕ぎは、バタフライエフェクトだ。
(富樫 守)
「風に吹かれて」
ボブ・ディランの「風に吹かれて」を歌おう。
♪蝶々はあとどれくらい海を飛べば
砂浜に憩うことができるのか
友よ それは風だけが知っている♪
*写真の絵(中島和也) 大浦湾を飛ぶアサギマダラ 辺野古﨑を舞うチョウ(大浦湾)沖縄では、チョウは死者の魂と言われる。飛んでいるチョウが向かう先にあるのは、辺野古新基地建設の現場。昨年2月に、辺野古カヌーメンバーのHさんが急逝した。穏やかな人だった、いつも人を和ませてくれる人だった。
海が好きだったHさんのことを思い、辺野古の海を舞うチョウを描いてみようと筆をとった。はじめは、チョウが大海原に向かう構図にし、Hさんが海の上を自由に飛び回れるようにとの想いを込めた。でも、Hさんは「工事を止めたいじゃないか」と考えると、チョウは新基地建設の方向へ舞い始めた。
