
千葉地裁は昨年3月24日、空港会社NAAの請求を認め「農地を明け渡せ」という不当判決を下しました。市東孝雄さんと反対同盟は、この一審判決を絶対認めず、たたかい続ける決意を固めています。私たちも連帯して控訴審をたたかいましょう。
「空港反対」の意志を潰す狙い
3年前、NAAは市東さんの天神峰農地を強奪しましたが、いまも「更地」のままです。「空港の業務に供する」ための強制執行ではなく、市東さんの営農と空港反対の闘志を機動隊の暴力で潰すことが、その目的であったことは明らかです。公権力を使った「公務執行違反」です。
「原告」NAAの犯罪は黙認
この耕作権裁判でNAAは、「空港の敷地に転用する」と言っていますが、その具体的用途には触れていません。やはり、「まず市東さんと、その営農を追い出す」ことが裁判の狙いです。さらに、対象となる土地の「区画」の間違いや「書面の署名偽造」など、NAAによる重大な犯罪行為は黙認されたままです。NAAという「国家的な国策大企業」を相手に、一審だけで19年という長期間を費やさざるを得なかったという事実を見ても、市東さんの「耕作権」が正当な権利であることは明らかです。

「市東さんの命を守る」
もし、この南台農地が不当にも取り上げられたなら、市東さんの営農生活は破綻することになりかねません。「市東さんの生活と命」がかかっています。
古い話ですが、1977年に「日航機ハイジャック事件」が起きたとき,時の福田首相が「人命は地球より重い」「国家や経済の利益より、個人の尊厳を優先する」と人質救出を判断し、国民の「命」を守り、評価されたことがありました。ところがその翌年、その福田が機動隊の暴力を投入し、多くの農民を犠牲に、成田開港を強行しました。「名言」とは真逆の、二枚舌政治でした。
この耕作権裁判でも、一審ではあたかも市東さんの心情に思いを寄せるかのように思わせ、最後は「農地を明け渡せ」の判決でした。「公共」や「国の経済」
を口実になら、市東さんの命である営農が軽んじられてもよいという判断などあってはなりません。
先の衆院選では高市・極右政権が圧勝し、不穏な世の中になっています。その流れに抗し、「裁判という敵の土俵」の上ですが、これからも市東さん萩原さん、反対同盟の皆さんと共に、「農地を守る」たたかいを堅持していきましょう。(弥永修)
(『三里塚関西実行委員会ニュース』3月6日号から転載)(写真は「空港に迫る市東さんの耕作地」「未買収地に“への字”に曲がる誘導路」「三里塚からの産直野菜」)
*当面の裁判日程
空港拡張差し止め裁判(口頭弁論) 5月12日(火)10:00 千葉地裁(傍聴券抽選・配布)
耕作権裁判(控訴審)(9月ころ) 東京高裁
団結街道廃止処分裁判(控訴審第1回) 12月3日(木) 13:00 東京高裁(昨年7月一審、千葉地裁が不当判決、控訴)
