12月22日、会場の会館前に並ぶ人たち

「兵庫県知事選、斎藤知事の問題は…」と、知事選の真相を追求する集会が開かれた(12月22日、神戸市教育会館)
200名のホールと80名ほどの会議室2室を追加したが、およそ1600人が集まり、会場はもとより会館にも入りきれない長蛇の列が路上に並んだ。受付で要請した「郷原弁護士、上脇教授による告発状に賛同する署名(印)」は、約1400筆が寄せられた。
会場に入れなかった人たちには、プログラムのコピー(ライブのURLプリントも)を配布し、ユーチューブで観る人たちには「アクセス方法」を配布し、会場をライブで観てもらった。会場整理や署名を受け付けるため、その場で何人もがボランティアを務めた。会場前路上で「斉藤やめろ!県職員、頑張って」などのプラカードを掲げる人もあった…。
今回の「県知事選、斎藤をめぐる事態」は何だったのか。何をもたらしたのか。市民運動がSNS「空間」にさらされた。これらを、どう受け止めるのか。今回、兵庫の有権者は約446万人、投票率55・6%、111万票が「斉藤」に投じられた(稲村候補に97万票)。
本紙web版「社会のバラバラ化と共同性の希求、SNSが問題なのか?――潜在する感情のフタを開けた」という請戸さん論考も参照してみる。今回の知事選では、「斉藤さんが可哀そう」「(元県民局長の文書は)嘘がある」「兵庫の改革、躍進をとめない」などが、急速に広まった。一方、「選挙」(議会制、代表制民主主義)の内容、方法は軽んじられ、人々に分断が持ち込まれた。
情報は、紙でもオールドメディア、SNSでもよい。それらの内容(政策、人柄も含め)を一人ひとりが考え、「投票に行き、投票用紙に書く」という行為は、今回「別のところ」に流されてしまったのではないか。「兵庫県知事選とは」「斉藤に投票した人たちの真意は」など、考えさせられた集会だった。(竹田)*写真はメール投稿分からお借りしました。