集会で発言する「老朽原発40年廃炉訴訟市民の会」の草地妙子さん=6月8日、大阪市西区

 6月8日、大阪市西区の靱(うつぼ)公園において、「もうやめよう あぶない原発! 大集会inおおさか」がおこなわれました。全体で1200名の参加がありました。
 最初に福井の中嶋哲演さんが主催者あいさつ。「政府は、原発を最大限活用するという方向にかじをきり、原発を延命させようとしている。慎重な態度をとっていた地方自治体も、関西電力の働きかけなどもあり、再稼働容認の方向になっている。原発反対の声を今度の参議院選挙でも大きくすることが必要。」と訴えました。
 次に実行委員会が大きな横断幕を使用した「巨大紙芝居」で、原発依存社会の問題をわかりやすくアピール。また今回の集会では、全国の反原発をたたかう仲間からのメッセージや発言が多く紹介されました。
 青森での闘いを取り組んでいる中道雅史さんは「以前にイギリスやフランスで再処理された高レベルの廃棄物(ガラス固化体)が日本にどんどん戻されている。それらは『一時貯蔵』と称して、六ヶ所村で保存されている。本来ならば最終処分場への搬出が約束されていたもの。しかし最終処分場の目途はどこにも立っていない。六ヶ所再処理工場も工事開始から32年が経ち、施設はボロボロ。子や孫に負の遺産を押し付けてはならない。」と力強く発言しました。
 老朽原発40年廃炉訴訟市民の会の草地妙子さんは、3月の名古屋地裁の不当判決に力をこめて弾劾しました。「この3月の判決では、東電福島の事故のことを一言も語らず、運転認可の手続は適正であったと書かれた。”人間の命の重み”を全く考えない裁判所には今後もたたかい続けていきます。」とはっきりと述べました。
 そのあと、各政党・労働組合からのアピールがありました。
 集会の最後には、集会宣言が読み上げられ、先月5月17日に、台湾の全ての原発稼働が停止し、原発ゼロが達成されたことが報告されました。そうした中で、日本政府が「GX脱炭素電源法」を成立させ「原発の最大限活用」方針を打ち出したことは、世界中での原発回帰の背中をおしかねないと強く危機感が表明されました。
 今後も老朽原発再稼働反対、すべての原発の廃炉めざして、大きなうねりをつくりだしていくことが求められています。(町田等志)