
2005年秋から始まった大阪駅前での「慰安婦」問題の解決を求める水曜集会は10月1日に20周年(229回)を迎えました。この日は特別バージョンで、59名の参加者全員に「少女像」と「水曜デモの歌」の歌詞が入ったうちわが配られ、「水曜デモをご存じですか」ではじまるこの歌の合唱で開会しました。
最初に主催者の「日本軍『慰安婦』問題解決・関西ネットワークから「韓国・ソウルの日本大使館前での水曜デモに連帯して、大阪で第1回が始まった。20年の間、在特会や右翼の妨害などを受けながらみんなで守りぬいてきた。今、若い世代がこのたたかいを引き継いで、運動が広がっている。故・金福童(キム・ポットン)ハルモニの『あきらめないことが勝つことだ』という言葉を忘れずともに進もう」と呼びかけがありました。
この日の司会・進行は、今年、若者たちの手で結成されたグループ「新しく来たナビ(蝶(ちょう))」。メンバーたちは「関西ネットの先輩方が作り上げてきた水曜集会、その闘いを尊敬し、引き継いでいきたい」と一人ずつ思いを語ってくれました。
韓国から尹美香(ユン・ミヒャン)さんと梁路子(ヤン・ノジャ)さんからメッセージが届いていました。「この闘いを私たちの世代で終わらせるのではなく、私たちの次の世代、その次の世代まで伝え、人権と平和の世界を実現するための実践を止めず、世代間の連帯を続けていくという私たちの行動は、被害者たちと私たちが夢見た世界を実現することです。すでに私たちのもとを去り、被害者とともに天国で水曜デモを続けておられる方々にも、平和への祈りを捧(ささ)げます。」(尹美香さん)、「日本政府の反省にもとづく解決以前に、多くの変化を勝ち取り、解決に向けて邁進(まいしん)してきた、 皆さんのパワーに拍手を送ります。 そして、むしろ日本での活動がより厳しいにもかかわらず、韓国で困難にぶつかるたびにいち早く手を差し伸べてくれる関西ネットワークに、この場を借りてあらためてお礼申し上げます」(梁路子さん)。お二人のメッセージに参加者は大きな拍手で応えました。
恒例の「パゥイチョロム(岩のように)」を元気よく踊り、金福童ハルモニをテーマにしたカードセッションが披露され、「新しく来たナビ」のメンバーによる『アベコベ』の歌と踊りなど、大いに盛り上がりました。

特別企画の「水曜集会クイズ」では、「水曜集会の始まりはいつ? 在特会との攻防はいつ?」などの質問が。正解した人は「きぼたね」のハンカチや水曜集会の本や、歌のCDなど素敵な景品をゲットしました。
最後にシュプレヒコール。「20年やっても未(いま)だ解決していない、ますますひどい社会になっていることを肝に銘じ、これからも粘り強く闘っていこう」と締めくくられました。通行する人からの注目も最高度でした。(村野良子)
※詳細は日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークのホームページで
https://www.ianfu-kansai-net.org/
