警備会社に水増し請求をさせていた「かんでんエンジニアリング」

上が上なら下も下 … と呆れかえる事件が明らかになりました。関電グループの「かんでんエンジニアリング」は、25年10月24日、工事に必要な警備員の数を改ざんして警備会社に水増し請求をさせていた事実を公表し、外部弁護士によるヒアリング調査などを進めていました。 この不正事件は25年6月の関電グループへの内部通報で発覚し他ものです。
 26年3月30日に公表された調査報告書によると、地中配電工事部と地中送電工事部の社員16人が不正に関与し、2015年から2025年にわたって警備会社2社に繰り返し水増し請求をさせキックバックを受けていたということです。不正総額は約2億8000万円に上るそう。
 不正に関与した社員16人のうち6人は2021年から2025年にかけて現金など合計約1280万円分のキックバックを受け取っていました。6人以外の社員も会食の費用や商品券などで私的な利益供与を受けていました。

 この報道を受けて思いだしたのは、関西電力の原発マネー不正還流・金品受領問題です。この問題は2018年1月に金沢国税局が、原発工事に関わった土木建築会社に強制調査を行ったことで明らかになりました。同年秋に社内調査報告書が作成されましたが、当時の八木誠会長、岩根茂樹社長らトップが「違法性はない」として公表しませんでした。
しかし、この不正を暴く「関西電力良くし隊」という匿名の告発文がマスコミ各社や原発に反対する市民団体に送られ、2019年9月の共同通信がこの告発をスクープしたことによって、関電幹部ら20人が、高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役から約3億2千万円相当の金品を受領していたことがあきらかになりました。
役員たちは「元助役が怖くて返せなかった」とか「預かっていただけ」とか、言いわけにもならない言いわけをしていました。また、受け取った金品に対する追徴金もこっそり会社から補填されていたことが明らかになりました。

本店がこの調子ですから関電グループ内には、「不正で懐を肥やす」という風潮が蔓延しているのかも知れません。2024年には関西電力子会社の「KANSOテクノス」が、環境省から受託していた二酸化炭素を地中に深くためる技術(CSS)の環境への影響を調査する事業をめぐって、人件費を水増しするなどして、国に対して過大請求を行っていたことも明らかになっています。分かっているだけでも2017~23年度だけで約2億3089万円に上るそうです。
原発は誰が動かしても危険なものです。それなのに、このように不正だらけの関電に原発の運転を任せていいものでしょうか。不安が募ります。(池内潤子)