憲法前文の具現化9条
私たちは、戦後を憲法前文「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理念を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と糠従、圧迫と偏 狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」のもとに、共に生きてきた。
前文の精神を具体化したものが第九条である。私たちが拠って立つべき日本の近代民主主義の原則や価値観が集約されている。平和と民主主義の原則こそ、私たちがこれまでになく、いま必要とするものである。

幸福追求権と25条
社会保障の年金制度を見てみよう。就職難や非正規化が広がった世代(「就職氷河期世代」)は10年経つと続々と65歳を迎え、年金給付が始まる。パートや非正規で厚生年金に加入していない期間が長いと、退職後に報酬比例年金が少なく老後の生活が成り立たない。3年連続年金カット、介護制度の大改悪、社会保障削減が、実質賃金の低下と縮小された労働によって生計が立てられなくなり、生きる手段が保障されなくなっている。
年老いた労働者が、尊厳を持って余生を送られるための資金が必要だ。年金や社会保障が縮小されていく社会とは、なんだ。貧富の膨大な格差が拡大し続けている。
日本国憲法第十三条 で「幸福追求権」が規定され、第二十五条においては、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、定めている。いわゆる「生存権」が規定され、どのような環境や立場の人にも、人間らしい最低限の生活を保障するように求めている。

石破政権の軍拡、社会保障削減
かつては、資本家は労働者を生産手段としてしか考えておらず、わずかな賃金で 過酷な労働を強い、労働者を苦しみと貧困に落とし込んだ。そして、今は「生存権」そのものが侵され、豊かに生きていく人権そのものが侵害されている。
石破首相は日米首脳会談で、27年度以後も「抜本的に防衛力を強化する」と約束するなど、際限のない軍事費増に突き進もうとしている。その中身も、長射程ミサイルの配備など「敵基地攻撃」態勢の構築であり、軍拡競争を激化させ、戦争の危険を増大させようとしている。「核政撃を受けたら撃ち落とすミサイルが必要」とし、アメリカとの核共有」も必要とする核抑止論を提唱している。トランプの顔色を窺いながら、今後はさらに軍事費「GDP比2%」から「GDP比3%」に、アメリカの兵器購入を増やし、在日米軍の支援を一層強化しようとしている。軍事費を増やし、憲法九条を否定する。医療•介護•福祉の負担を増やし、年金削減などの社会保障を徹底削減し、憲法二十五条の生存権をもないがしろにしようとする。
とんでもないことだ。(嘉)