
「電力の約7割を占めているのは、火力発電だ」「ホルムズ海峡封鎖が続くと石油が確保できなくなり、火力発電量が減る。原発をドンドン稼働させるべき」「猛暑で節電なんてゴメンだ」という声は多いだろう。
しかし、電力の約7割が火力というのは合っているが、火力発電の燃料として石油は約1〜7%しか使われていない。天然ガスが約33%、石炭が約28〜31%だ。さらに、電力の種別割合は火力68.6%、再生可能エネルギー31.4%で、原子力はたったの5〜6%だ。
「火力発電は、二酸化炭素を大量に発出するが、原発は発出しない」という声もよく聞く。しかし、実際は次の通りだ。原発は、多くが海岸辺りに作られている。それは、高温の原子炉を水で冷やし、温水となった水を海に放出するためだ。海水が暖かくなるだけでなく、せっかく海水に閉じ込められている二酸化炭素が、海水が暖かくなることで大気に出て行く。つまり原発を稼働させると、二酸化炭素が増えるのだ。
福島原発事故直後は、多くの国民が「原発は危ない。放射能は怖い」と思っていたが、十数年過ぎると「喉元過ぎれば熱さを忘れる」となっている。また、「原子力規制庁(原子力規制委員会)ができて、厳しく監視しているから大丈夫」という声もある。しかし、中部電力のデータ改ざんを見抜くことができず、内部告発から発覚した。中部電力のデータ処理は民間会社に、外注していた。しかも、この会社は、関西電力も含めた他の電力会社のデータ処理もしていた。それならば、原子力規制庁は他の電力会社のデータも不正処理されていないか、再調査すべきだ。「原子力規制庁」が、実質的には「原子力推進庁」になっていないか。それを監視するのは私たち市民しかいない。福島原発事故のような事故を考えると、「原発には大きなデメリットがある」と再認識するべきだ。
日本は「どこを掘っても温泉が出る」と言われる。だから、至る所に小規模地熱発電所をつくることも可能だ。日本の地熱発電技術が、アイスランドで使われている。日本で使わないのは、もったいない。原発は、絶対に止めるべきだ!(片岡英夫)
