
「狭山事件の再審を求める県民のつどい」が開かれた(8月9日、神戸市内/主催:部落解放同盟兵庫県連合会、部落解放兵庫県民共闘会議)。集会では、「狭山事件第4次再審請求の現状と課題」と題し、七堂眞記弁護士(狭山弁護団)が記念講演を行なった。
狭山事件の再審をめぐる現状。2025年3月11日に石川一雄さんが逝去、3月17日に請求人死亡により第3次再審請求は終了した。4月4日、石川早智子さんを請求人とし第4次再審請求が開始された。その後、2025年6月10日に、第1回の三者協議が行なわれ、2026年7月14日まで5回開かれてきた。2026年3月18日付、家令和典裁判長から前田巌裁判長に交替し、東京高裁第4刑事部で再審請求審が行なわれている。
74年「寺尾判決」の問題点
7月14日に開かれた第5回三者協議では、弁護団によるプレゼンテーションが行なわれた。担当裁判官3名に対し、確定判決である「1974年寺尾判決」の問題を明らかにした。第4次再審請求で提出した新証拠により、弁護団は「有罪判決に疑問が生じているか」を主張した。
具体的には、自白、万年筆、カバン、脅迫状(コンピュータ筆跡鑑定、識字能力鑑定)、スコップ、足跡、目撃証言、音声証言、取り調べ録音テープ等の資料により、石川さんの無実と検察官意見書への反論を前田裁判長らに説明した。次回三者協議は9月上旬に開かれ、検察官によるプレゼンテーションが行なわれる。

278点の新証拠を提出
弁護団は、第4次再審請求で278点の新証拠を提出し、有罪判決の誤りを明らかにし、再審開始を求めてきた。事実取調請求書を提出し、鑑定人11人の証人尋問、とりわけ筆跡、万年筆、自白について鑑定人4人の証人尋問をまず実施するよう求めている。
これに対し検察官は、今年3月末に筆跡、脅迫状をはじめ、弁護団が提出した新証拠、主張のすべてに対して「反論」したうえ、すみやかに再審請求を棄却すべきという不当な意見書を提出している。今後、弁護団は検察官の意見書に全面的に反論し、証人尋問の実施、事実調べを東京高裁に求めていく。
見えない手錠、冤罪を晴らすまで
私たちは、石川早智子さんによる第4次再審を全力で支援し、狭山事件の再審開始、石川一雄さんの無罪判決を実現し、「見えない手錠」を、冤罪を晴らさなければ。石川一雄さんが冤罪を訴えてから63年、再審請求から49年。証人尋問などの事実調べは、一度も行なわれていない。証人尋問、再審開始を求める市民の声を、さらに大きく。もっともっと、街頭宣伝や集会などの運動に取り組んでいく。(庄)
