
本紙364号の道端民雄さんの「広範な統一戦線を」の投稿を読みました。戦後直後の「天皇制廃止」「革命情勢」に、人民を牽引していくべきだった日本共産党が占領軍アメリカを「解放軍」規定したことで決起できなかったことが「革命」を逃した大きな原因だと思います。
「(革共同が)肝心要の自衛隊や米軍との対峙の仕方を対象化できていたのでしょうか」とありますが、周知のとおり革共同は自衛隊の中に反軍工作を行い、72年4・28沖縄返還時に決起した反戦自衛官もいました(他の党派で決起したのは第4インターくらい)。
毎年11月に行っていた労働者集会に現職自衛官が参加するなど、数こそ多くなかったが着実に反軍組織は存在し、芽を摘まれないよう来るべき時に備え、組織拡大を行っていました。
ある反戦自衛官は脱落、(指導部による)反軍組織の解体と地区党への編入命令により、反軍運動の衰退は目覆うばかりになった…。今一度、反軍工作を一から進めるべきだと思います。
道端さんは、「自民党こそが真の敵」~彼らを下野させ解体に追い込むために「反自民の広範な統一戦線で闘うべき」と述べています。しかし、それが既成政党の統一戦線となると疑問です(昨今の選挙結果を見れば明らか)。
自民党総裁が連合メーデーに出席して挨拶するなど、連合は、労働者への裏切りの先兵に成り下がっている。資本と労働者の分断を担う連合や国民民主は、打倒の対象以外の何者でもない。国民民主は、早晩自民党に与するでしょう。維新は、自分たちがヘゲモニーを取ったかたち(大多数の野党第1党)で自民党を処するでしょう。「新しい資本主義」で上意下達という「凶暴な新自由主義」の維新とは、重要かつ大きな闘いになると思います。
共産党は党勢衰退と高齢化に伴う活動力の低下、何よりも共産党独特の志位体制は硬直化しています。(統一戦線を)まとめる立場の立憲にもそんな力はなく、小選挙区制度の中で埋もれていくでしょう。
「主敵は自民」に狭めてしまうことには、落とし穴があるように思えてなりません。「反自民の広範囲の統一戦線」が、既成政党の統一戦線でなく「人民と労働者の広範な統一戦線」を意味しているのなら大賛成です。それを牽引する、新しく、開かれた人民と一緒になって闘う革共同の新生を願ってやみません(もちろん革共同でなくても、それを乗り越える党があっても構わないですが…)。今のところ私には、まだイメージがわきません。(川内)