都立横網公園にある関東大震災朝鮮人犠牲者慰霊碑(都立横網公園のホームページより転載)

100年前の9月1日に発生した関東大震災で、虐殺された朝鮮人は6000人以上といわれる。日本の虐殺責任を明らかにし、ヘイトクライムを許さない集会が、8月27日、大阪市内で開かれた。主催は韓国連帯情報交流会、日朝・日韓連帯大阪連絡会議、コリアNGOセンター。

集会では大阪-韓国連帯情報交流会共同代表の富永猛さんが「日本政府は朝鮮人虐殺事件の真相究明を怠り、いまだ被害者に謝罪も賠償も果たしていない。日本社会全体でも朝鮮人虐殺の事実を隠蔽し、正当化しようとするような歴史修正主義が高まり、ヘイトスピーチやヘイトクライムが横行している。本日の集会は日韓共同で開催した。犠牲者を心から追悼し、二度と繰り返さない決意を表明し、日朝・日韓連帯の市民社会の交流を深めたい」とあいさつ。
講演は在日コリアン・ジャーナリストの中村一成さん。中村さんは、石原慎太郎の「三国人発言」(00年)をはじめとして、「公が手本を示したことによって、ヘイトデモが頻発した。ヘイトが官民の間を循環することで社会の底が抜けていく」と指摘した。
09年に起きたヘイト集団による京都朝鮮学校襲撃事件以降の法的応戦については、「民事訴訟で司法判断は前進しているが、差別者と相対する被害者の負担が重すぎる。やはり刑事司法が重要だ」とその成果と課題を明らかにした。
ウトロ民団名古屋放火事件では、差別を動機として明示して認定し、量刑に荷重するかが焦点となった。判決は「在日韓国・朝鮮人という特定の出自を持つ人々に対する偏見や悪感情」を動機と認定し、「悪感情」という表現から一歩進んだ点を評価した。
また現在の到達点として、川崎市差別のない人権尊重の街づくり条例(ヘイトスピーチに最高50万円の刑罰)をあげた。
最後に中村さんは「差別に対峙するとは、戦後という欺瞞を問い直し、生き直すことだ。同じ社会を生きる成員への責任、とりわけ被害を与えた人びとに対する義務を果たし、平等と異化を認める共生社会へとスタートし、社会を進歩させることだ」と締めくくった。