
兵庫県最低賃金審議会(兵庫労働局賃金室が窓口)に、「最低賃金の大幅値上げを求める意見書」を提出した(7月21日)。昨年、兵庫の最低賃金は64円引上げの1116円となったが、フルタイム(1日8時間、週40時間、月173時間)で働き、月収額面19万円余、年収わずか231万だ。
日本のワーキングプア(頑張っても報われない働く貧困層、年収200万以下)の人口は、1142万人(男性280万人、女性762万人=2022年:国税庁調査)である。その人たち未婚率は7割という。また、その多くは「パラサイト・シングル」(寄生虫のように、親元で暮らす人、差別的!)だ。
「結婚の壁」年収300万円
他方、「結婚の壁」は、「年収300万円以上」である。結婚相談所によると、未婚女性は結婚相手に「年収500万円以上を希望」がいちばん多いという調査結果がある。現実には、年収500万円以上の人は、20代未婚男性では2.33%、30代未婚男性でも7.8%だ。あまりにも悲しいミスマッチである。
およそ日本の最低賃金は、憲法25条(国民が人間らしく生活する権利、これを実現する国の社会保障義務)を守っていない。国連社会権規約委員会は、日本政府に対し「最賃を人として生きられる水準に上げるべき」と勧告している(2013年)。「先進国」でも、現在も最低レベルであり、直ちに全国一律1500円/時に、上げるべきだ。
600兆円もの大企業内部留保
もちろん、政府は中小零細企業への助成金制度を、きちんと行なうべきだ。大企業の内部留保は600兆円を超えている。大企業の、下請け中小零細からの収奪の問題も大きな問題である。消費税減税の歴史は、法人税減税の額と歴史とぴったりパラレル(平行)だ。累進課税制度の高額レベルの税率はぐんぐん落ち、「累進」はますます希薄になっている。内部留保に1%課税するだけでも、中小零細への助成は充分にできる。最低賃金審議会は、最低賃金を直ちに全国一律1500円/時にあげよ。中小零細が生き残れるよう、政府に対し中小零細への助成制度を提言せよ。
最賃審議会で陳述
兵庫県最賃審議会(7月27日)で陳述した。公益委員は真面目そうな人で、「中小零細への援助策は、どんなものが良いと考えていますか」と質問してくれた。
「中小零細企業に、業務改善努力を求める助成制度では有効でない」「社会保険の負担軽減や税制での減額が必要だ」「大企業の内部留保600兆円への1%課税や、累進課税制度の税率を戻すことが必要」など意見を述べた。
「EUのように、賃金中央値の60%、平均賃金の50%連動の制度システムの必要性」「高知県弁護士会が全国一律1500円にすべきと額面を提示し声明を出している」「結婚相談所のミスマッチ」「G7で若者の死因の第一が自殺は日本だけ。将来に希望みいだせない社会になっている」など発言できたのは良かった。残念だったのは、パートユニオン、障がい者団体、関西合同労組の3団体だけの陳述だったこと。大きな組合も最賃問題に加わってほしい(啓)。
