
地域の障がい者が中心になり、50余人が集まり、声を上げた(7月26日、神戸マルイ前)。10年前の2016年7月26日、やまゆり園での障がい者虐殺事件に抗議した団体「リメンバー7・26神戸アクション」が呼びかけ・主催のスタンディング行動だ。呼びかけのメインスローガンは、「死んでませんけど、何か?」。
折からの猛暑で体調を崩し、残念ながら参加できなかった障がい当事者の思いも込めて、力強い発言が続いた。主催者から配られたメッセージを以下、再録する。(小柳太郎)
やまゆり園事件から10周年
神奈川県相模原市にある知的障害者の入所施設、県立津久井やまゆり園で19人の障害者が殺された日から、10年目です。
単なる殺人事件ではありませんでした。「障害者は不幸を生むだけであり、社会の役にたたないので抹殺すべき」という、はっきりとした目的から行われたものだったのです。
この考えを私たちは全力で否定しなければなりませんでした。私たちの社会は障害者、病人、高齢者、性的マイノリティ、外国人など、どのような人も排除されず安心して暮らせる場所に生まれ変わらなければなりませんでした。
けれども、逆のことが起きた10年でした。被害にあった障害者の方々のほとんどの名前は公表されないまま、その尊厳も名誉も回復されないままです。
知的障害者の10人にひとりは、地域で暮らすことができず施設のなかにいます。26万人以上の精神障害者と認知症患者は精神病院にいます。その密室は虐待と暴力の温床です。
難病や重い症状の治療を切り上げを進め、死ぬことが幸せだと「尊厳死」を推し進めようとする声が大きくなる一方です。
優生保護法による障害者の強制不妊手術の罪への反省もないまま、障害のない健康な子供を産めとプレッシャーをかける施策「プレコンセプションケア」が地域や小中高校で進められています。
ヘイトスピーチと排外主義の高まりは、とどまることがありません。
やまゆり園事件から10年をむかえて、どんな人もそのままで、あたりまえに、共に生きる社会を、差別と暴力と戦争のない社会を、共につくっていくことを、今夜ご一緒に誓いましょう。
